4年ぐらい前から、都内のラーメン屋さんに煮干しを前面に出したスープで提供するお店が増え、メニュー名に「煮干し」を入れるお店も現れました。
などを、片口イワシ、真イワシ、アジなどの煮干しを、千葉の九十九里、香川の伊吹、青森の八戸など全国から厳選し、中には普通に仕入れるとキロ1万円ぐらいする高級煮干しを使用し、高い評価を得るお店も多くなりました。
お店の中には、ラーメン特有のジャンク路線に味を振った、煮干し濃度と塩分高めの、店主自ら『初めての方には罰ゲームみたいな感じになると思います(^_^;)』と発する程の、個性的な一杯を提供するお店が人気を博しています。私も最初の数回は『ん?楽しみ方がわからない…??』と戸惑ったのですが、回を重ねる度に、口の中に広がるクセの強い煮干しにハマっていき、今では煮干マニア(二ボラー)になってしまいました。
そんな、全国から厳選した煮干しをふんだんに使用し、塩分濃度高めのセメント色のスープで、『濃い煮干しが苦手なかたはご遠慮いただいた方がよろしいかと思います。』と店主が張り紙を貼るような、二ボラー向けに極上の一杯を提供する東京23区内のラーメン店をご紹介します。
至極の一杯を提供するラーメン店
- 中華そば 伊吹(志村坂上)
- 麺処 晴(入谷)
- 陽はまたのぼる(綾瀬)
- 亀戸煮干中華蕎麦 つきひ(亀戸)
- 中華そば いづる(大門)
- 鶏そば なんきち(西早稲田)
- 煮干しつけ麺 宮元(蒲田)
- 麺屋 ねむ瑠(本郷三丁目)
中華そば 伊吹
東京都板橋区前野町
ラーメン職人からもキングと呼ばれるほど、圧倒的な超絶煮干しの一杯を提供する三村悠介店主。一杯につき130g〜200g以上の厳選された煮干しを使用し、中毒性抜群のクセが強いラーメンに連日多くのファンが訪れます。
頂いた一杯は『濃厚中華そば 800円』
夜営業に提供される濃厚な一杯は毎日使用する煮干が異なります。頂いた日に使用された煮干しは九十九里特撰背黒、特選伊吹いりこ。パンチが効いた超絶煮干しのスープは煮干しの旨味と苦味がずっしりと口の中にブワッと広がり、ビターな味わいが堪らんです!
今までに頂いた一杯:濃厚中華そば、中華そば
麺処 晴
東京都台東区下谷
人気と実力を兼ね備えた煮干しの一杯を提供する大城弘樹店主が営むお店。お店の基本知識として「ツイッターで日替わりの濃厚そばをチェック。その日のスープが何から取られているかを確認しましょう。(烏賊は上級者向けなので、初訪問時等は要注意)」とあり、濃厚系の一杯で使用する煮干しは日替わりで、公式twitterアカウントで杯数と共にお知らせがあります。
頂いた一杯は『濃厚そば 850円』
私が頂いた日の煮干しは背黒2種、白口2種。ガツンとインパクトあるセメント系のスープは、口の中でじわじわ煮干しの苦味、塩味、そして旨味が広がるクセになる一杯。
今までに頂いた一杯:濃厚そば、中華そば
亀戸煮干中華蕎麦 つきひ
東京都江東区亀戸
店主は亀有にある名店『つけ麺 道』出身の方で、火曜日に『らーめん道の塩』という屋号で二毛作営業をしており、当時20食限定で濃厚煮干しらーめんを作られていた方。また、仲の良い『陽はまたのぼる』にて厨房に入っていたり、食べログ3.83の評価がある押上の『竹末東京プレミアム』で、4月に4周年コラボイベントで腕をふるったり、様々なラーメン店主と親交がある方です。
頂いた一杯は『濃厚蕎麦 800円』
煮干しセメント色のスープは毎日使用する煮干しが変わり、私が伺った時は平子、背黒、伊吹でエグミ強めで仕上げられていました。粘度が高い干し特有の苦味、エグミ、そしてうま味が凝縮された風味豊かなスープ。
今までに頂いた一杯:濃厚蕎麦、
中華そば いづる
東京都港区芝大門
店主は恵比寿にある『おおぜき中華そば店』で修行され、昨年の1月に独立開業された方。店主1人で全て切り盛りしている事もあり、営業時間は11:30から2時間半のみです。
頂いた一杯は『濃密な煮干しそば 880円』
私が頂いた日の煮干しは、2種類の背黒、鯵、白口を使用。蟹味噌色したポタージュのようなスープはニボニボ独特の渋み、エグ味が口の中で広がるクセになる味わい。今回ご紹介する8店舗の中で一番濃度が高いスープでした。
今までに頂いた一杯:濃密な煮干しそば、
鶏そば なんきち
東京都新宿区西早稲田
2015年5月に開店。twitterのアカウント名に「今は煮干メインです!」と記されており、店舗の近くに鶏清湯の実力店『らぁ麺 やまぐち』、鶏白湯の名店『鶏白湯 蔭山 高田馬場店』の有名店が構えている事もあり、2016年後半に路線変更。ラーメン職人さんとの繋がりもあり、煮干し系のラーメンを追加したメニュー構成に変更されました。
頂いた一杯は『味玉濃厚煮干そば 920円』
日替わりの煮干しで提供しており、私が頂いた日は背黒、 平子、 鯖の3種。この煮干しと動物系(鶏、豚)出汁とミックスされたスープ。店主曰くこの日は苦味、エグミが強めの仕上がりらしく、ビターな味わいの塩分強めでクセになります。
今までに頂いた一杯:味玉濃厚煮干そば
煮干しつけ麺 宮元
東京都大田区西蒲田
店主は、新宿に本館がある『煮干ラーメン凪』や新小岩の超人気店『麺屋 一燈』グループで修行された方。ラーメン1杯に70〜100gの煮干しを使用し、量や配合を変え、極上、極上濃厚、極濃の3種のスープで提供しています。
頂いた一杯は『極上濃厚煮干しそば 780円』
ドロドロのセメント色のスープは口の中で煮干しの風味、旨味と苦味が凝縮し動物系のスープとマッチした濃厚スープ。タマネギが良いお口直しのアクセントに。
今までに頂いた一杯:極上濃厚煮干しそば 780円、
麺屋 ねむ瑠
東京都文京区本郷
2015年9月に店主が44歳の時に独立され開業。他のお店では滅多に使用しないクセが強い烏賊煮干しを使用し、濃厚煮干しの一杯を提供しています。ちなみに、2018年5月16日に東京・大田区蒲田に姉妹店『麺屋 まほろ芭』をオープン。牡蠣煮干しを使用した一杯を提供しているお店のようです。
頂いた一杯は『濃厚烏賊煮干中華そば(醤油) 780円』
瀬戸内産の小イカの煮干、伊吹いりこなどを、国産の鶏モミジ、手羽先の鶏白湯、豚背脂、香味野菜、日高昆布と炊き込んだスープ。タレには岡直三郎商店の生揚醤油、能登産の烏賊のいしるなど数種類の醤油をブレンドしています。強烈な烏賊煮干しの香り、鶏、豚、野菜の甘み、旨味が凝縮した濃厚なスープにタレの上品な深い味わいを感じる唯一無二のスープ。
今までに頂いた一杯:濃厚烏賊煮干中華そば(醤油)、超濃厚 烏賊煮干中華そば、
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